「使い勝手を良くしたい」「二世帯住宅にしたい」など、今所有している家を自分好みに建て替えたい方は、固定資産税の建て替え特例について知っておくと安心です。
建て替え工事の時期によって、固定資産税が高額になる場合があります。
固定資産税の負担を軽減するために、建て替え特例とはどのような内容か、適用要件を含めて整理しておきましょう。
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建て替えをおこなうときは、あらためて「固定資産税とはどのような仕組みなのか」「建て替えをおこなうとどのような影響があるのか」を把握しておきましょう。
条件をクリアすれば減税できる場合があるので、正しい知識を得ることは大切です。
固定資産税の制度、建て替え特例について解説します。
固定資産税とは?
固定資産税とは、所有している土地や建物に対して課税される税金で、1月1日時点で登記簿や台帳に所有者として登記されている方は納税義務者となります。
土地に対する固定資産税には、「小規模住宅用地の特例」と「一般住宅用地の特例」という減税制度があるのをご存じでしょうか。
小規模住宅用地の特例とは、所有する住宅用地の200㎡までの部分に適用される減税措置で、固定資産税が6分の1になります。
一般住宅用地の特例とは、住宅用地の200㎡を超える部分関しては固定資産税が3分の1になるという制度です。
また固定資産税は土地と建物、それぞれに課せられる税金ということも理解しておきましょう。
建物は年月が経つほど価値が少なくなっていくと考えられていることから、建物の固定資産税の計算には経年劣化が含まれています。
固定資産税の評価額は年々減額し、最終的に新築時の2割まで下がります。
新しい家ほど固定資産税は高く、古い家ほど固定資産税は安くなるということを知っておきましょう。
更地は減税措置が適用されない
固定資産税の減税制度は、住宅用地を対象としています。
住宅用地とは住宅を建てるための土地という意味で、建物が建っていない土地に関しては減税措置が適用されず、通常の税率で課税される点に注意しましょう。
更地になって特例の対象から外れてしまうと、住宅用地の特例を受けている税額と比較して、3〜6倍高くなります。
固定資産税の評価基準になる1月1日時点で土地がどのような状態であるかによって、固定資産税の金額が異なるということを理解しておきましょう。
建て替え特例とは?
建て替え特例とは、1月1日の時点で古い家を解体し更地になっている場合に、減税措置を受けられずに固定資産税が高額になってしまうことを防ぐために設けられた特例です。
建て替え特例が適用されれば、1月1日の時点で更地だったとしても、これまで固定資産税の特例が認められていた場合は、減額した評価額で税金が徴収されます。
ただし建て替え特例を受けるためには申請が必要で、1月1日に住宅が取り壊されている場合はそれ以前に申し出ておかなくてはならないことを覚えておきましょう。
特例は自動的に適用されるわけではなく、ご自身で申請をおこなわないと特例措置を受けられません。
前もって申請方法や窓口を確認し、忘れずに手続きを済ませましょう。
申請には専門的な書類が必要なので、余裕をもったスケジュールで準備しておくことがおすすめです。
また、注意点として建て替え特例とはあくまで土地に対する対応策であり、建物に関する固定資産税は建て替えの前後で変動する可能性があることをおさえておきましょう。
建て替えをおこなうと新しい住宅の価値で評価額が設定されるので、これまで建っていた家が古かった場合は高額になるケースがあります。
固定資産税の建て替え特例の適用要件とは?
建て替え特例とは、建て替えをおこなうときに今までどおり固定資産税の優遇措置を受けられる制度ですが、適用要件が定められているので理解しておきましょう。
利用するつもりで資金計画を進めていても、1つでも条件を満たしていないと減税措置を受けられません。
ご自身の状況が以下の要件を満たしているか、しっかりと確認しておきましょう。
適用要件①前年の1月1日に住宅用地であった
固定資産税の課税要件は毎年1月1日に確定されますが、前年の1月1日に対象となる土地が住宅用地であったことが建て替え特例の対象となる要件です。
住宅用地に対する特例である「小規模住宅用地の特例」と「一般住宅用地の特例」を継続が目的の申請であるため、当然の条件と言えるでしょう。
建て替え特例を受けるための前提条件なので、確認しておきましょう。
適用要件②1月1日時点で新しい住宅の建築が着工している
2つ目の適用要件は、1月1日に住宅建築工事が着工されていて、翌年の1月1日には完成しているということです。
住宅建築工事とは新しい家の工事を意味し、建て替え前の家の解体工事ではないことを理解しておきましょう。
実際に建物の基礎工事や足場組みが始まっている状態でなければ、建て替え特例が認定されません。
建て替え工事の一般的な流れとしては、既存の住宅を壊し整地し、地鎮祭や地盤工事をおこなってから基礎工事が始まります。
埋め立てや盛土などの造成工事、地盤改良、地鎮祭などは、工事着工の状態には含まれないということを覚えておきましょう。
解体工事は50坪ほどの木造住宅であれば1週間ほどが目安です。
工事が長引いてしまい着工が遅れると、新たな住宅の建築確認申請の提出にも影響が出てしまうので余裕を持ったスケジュール管理が大切です。
解体業者・建築業者と状況を確認しながら進めましょう。
適用要件③建て替えが同一の敷地でおこなわれる
建て替え特例の適用要件として、建て替えの前後で敷地が同一であることが挙げられます。
同一の敷地であれば、異なる場所に建て替えたとしても特例に該当します。
これまでの住居を壊して新たに購入した土地に家を建てた場合は、所有者が同一だとしても特例は認められないので注意しましょう。
二世帯住宅は固定資産税の建て替え特例の対象?
建て替えで多いのが、家族が増えて一般的な間取りから二世帯住宅に建て替えるケースです。
二世帯住宅への建て替えで固定資産税の建て替え特例を利用する場合は、名義や構造によって異なるので注意しましょう。
二世帯住宅に住む親世帯と子ども世帯が別々に登記をしている場合は、特例の対象外になるため、特例を利用するには共有名義にする必要があります。
しかし、共有名義にすることで地方税の優遇措置である課税標準の特例が受けられないデメリットがあります。
また、構造によっても特例の条件が異なるので注意が必要です。
二世帯住宅は内部でつながっているものと、構造上独立していて同じ建物でありながら2戸と扱われるものがあります。
内部でつながっている二世帯住宅は、軽減措置の優遇率が低いことを覚えておきましょう。
200㎡以下までは固定資産税評価額の6分の1に減額されますが、それ以上の部分に関しては3分の1の税額が課されます。
対して、建物の玄関やキッチン、トイレが2つあり、構造上独立している二世帯住宅は税額の軽減措置が大きく、400㎡以下まで6分の1の課税額に優遇されます。
1つの建物と扱われるか2戸の単独の建物として扱われるかで、優遇措置が異なることを覚えておきましょう。
まとめ
固定資産税は持ち家の維持費用のなかでも占める割合が高く、負担に感じている方も多いのではないでしょうか。
建て替えのときは優遇措置を最大限に利用して、できるだけ税額を抑えて負担を減らしましょう。
二世帯住宅に関しては、名義や構造が優遇条件を左右するので前もって調査しておくことが大切です。
シルバシティ スタッフブログ編集部
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