住宅を購入する際は、さまざまな税金を支払わなければならず、その1つに登記時に課税される登録免許税があります。
住民税や所得税など身近にある税金と違い、普段は耳にする機会さえないもので、どういった性格の税金なのかわからない方は多いでしょう。
では、登記や登録免許税とはどういったものなのか、登録免許税の税率や、負担を軽くできる軽減措置を解説していきます。
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不動産を登記する際の登録免許税とは
マイホームを購入するときは登記の手続きをおこなわなければならないため、まずはこの不動産登記とはどういったものなのかをみていきましょう。
不動産登記は行政手続きの1つで、不動産の所在や面積、所有者や担保の有無などの権利関係を示したもので、これにより権利を法的に主張できるようになります。
そしてこの情報は、登記簿謄本として記録され、法務局にて手数料さえ支払えば閲覧が可能です。
また返信用封筒を同封のうえ、法務局に交付申請書を送れば指定した場所まで、送り返してくれる郵送の方法もあります。
最近ではオンラインでの交付請求も増えており、法務局のホームページからアクセスすれば、郵送かブラウザ上の閲覧が可能です。
上記にある登記の手続きをする際に納める国税、それが登録免許税です。
いくら納めればいいのかは、固定資産税評価額に一定の税率をかけての計算となり、その評価額は市町村から毎年送られてくる納税通知書に記載されています。
新築の場合は建物に関してまだ固定資産税評価額がつけられていないため、法務局が認定している課税標準価格をもとに計算します。
なお、登録免許税は住宅ローンの借り入れの際にも課税されますが、これは金融機関が抵当権を設定するために登記を必要とするのがその理由です。
抵当権とは、住宅ローンの返済ができなくなった場合に、融資している金融機関が該当する不動産を差し押さえて、住宅ローンの残債にあてる権利を指します。
もちろん住宅ローンをとどこおりなく完済すれば、抵当権抹消の申請をおこなったうえで、抵当権は抹消となります。
手続きは不動産の購入者本人による手続きもおこなえますが、土地家屋調査士や司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。
登記簿謄本は表題部と権利部に分かれており、表題部は土地家屋調査士、権利部を司法書士に依頼して手続きをおこないましょう。
このときそれぞれに登録免許税とは別に報酬、または手数料といった費用が発生するのは理解しておいてください。
その金額に関しては法律での定めがないため、それぞれの専門家が独自に判断して決めます。
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不動産登記時にかかる登録免許税の税率はいくらなのか
登録免許税の税額は所有する不動産の固定資産税評価額をもとに算出され、登記の種類によって税率が異なります。
固定資産税評価額は前述のとおり、納税通知書に記されているもので、各市町村が3年に1度の割合で見直しをしながら算出した額です。
評価額の一応の目安は、土地の場合は毎年1月1日の時点での地価公示価格の70%ほど、そして建物は再建築価格の50~70%、もしくは新築工事費用の50~60%です。
では種類ごとの税率をみていきますが、まずは売買による土地の所有権移転の場合は2.0%となります。
所有権の移動の登録は、その不動産の権利が誰にあるのかを明確にするのが目的で、不動産売買の他にも生前贈与・相続などで所有権が移る場合におこないます。
生前贈与で土地の所有権が移る場合の税率は2.0%、そして相続での移動では0.4%で、たとえば1,000万円の物件では2.0%で20万円、0.4%で4万円です。
次は住宅の所有権保存のケースでは新築住宅の購入で0.4%、中古住宅を購入した場合は2.0%に設定されています。
所有権の保存は、新築住宅を購入した場合にはまだ所有権が設定されておらず、まずは所有権の保存をおこない誰が所有するものかをわかるようにさせておくためにおこないます。
評価額に関しては新築の場合は建設費用を、中古住宅の場合は再建築価格が基準とするのは、先に述べたとおりです。
ただし、新築の際の建築費用が固定資産税の評価額と異なるケースもあり、これは実際にかかった建築費ではなく総務大臣が定める固定資産評価基準をもとに求められるためです。
中古住宅での再建築価格は、その物件と同じものをあらたに建てると想定した場合にかかる建築費から経年による消耗の減価で算出します。
また住宅を相続する際におこなう所有権の移転での税率は0.2%で、このように土地と住宅を購入すれば、それぞれが課税対象となります。
そして住宅ローンを利用する方は、金融機関が抵当権の設定をおこなう際にも登録免許税が課せられるため、その分の資金も計算にいれておかなければいけません。
税率は0.4%で、これを融資額にかけて税額を求め、たとえば3,000万円の融資を受けた場合は12万円です。
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住宅用の不動産登記にかかる登録免許税の軽減措置
不動産購入は額が大きいため、たとえ税率が2.0%であっても、1,000万円の物件では20万円と負担を重く感じる方も多いでしょう。
しかし実際には軽減措置が設けられており、定められた税率どおりに課税されるわけではありません。
では軽減措置の内容に関してみていきますが、まず土地の売買でおこる所有権の移転では2.0%となっており、措置後の税率は1.5%まで引き下げられます。
所有する土地の管理や運用を信頼できる方に任せる所有権の信託の場合、通常の税率は0.4%で軽減措置後は0.3%です。
なお土地の売買に関しての軽減税率を受けるには期限があり、令和8年3月31日までとなっています。
次は住宅に関してのもので、所有権の保存の場合は0.4%が0.15%に、所有権の移転では2.0%が0.3%まで引き下げられ、適用期限は令和9年3月31日です。
この税率は一般住宅に課せられるもので、所有する物件が特定の住宅用家屋として認められた場合、特例としてさらなる引き下げが可能です。
特例が適用される特定の住宅家屋とは、まず特定認定長期優良住宅があり、これは住宅を良い状態で長く暮らせるように設計・申請された住宅を指します。
数世代にわたって住宅の構造躯体が利用可能な状態である点が重視され、耐震性や維持・更新の容易性など定められた要件を満たす必要があります。
特定の住宅家屋として次には認定低炭素住宅があり、この住宅はCO2の排出を低減するための仕組みや設備が導入され、環境に優しいと認められた住宅です。
長期優良住宅と低炭素住宅との違いは前者が省エネ性プラス耐震性やバリアフリーなど総合的に要件を満たす住宅、後者は省エネに特化した住宅となります。
そしてもう1つ、特定の増改築等がされた住宅用家屋も特定の住宅用家屋となり、その要件は工事費用が100万円超での大規模修繕であることなどがあります。
工事内容はバリアフリーや省エネに配慮したものである点が重視され、耐震性も安全基準への適合が必須です。
これらの特定の住宅用家屋では、所有権の保存や移転が0.1%、保存の場合も0.1%と大幅に引き下げられます。
他にも抵当権の設定の際の軽減税率は、本則0.4%であるのに対し、適用された場合は0.1%になりこちらも適用期限は令和9年3月31日までです。
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まとめ
登録免許税とは登記をおこなう際に、土地と住宅それぞれに課税されるもので、国税として支払います。
税率は固定資産税評価額をもとに、定められた税率をかけて算出され、たとえば土地の所有権移転では2.0%です。
売買金額が大きい不動産は税額が2.0%であっても税額は大きな負担となるため、軽減措置の利用をおすすめします。
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シルバシティ スタッフブログ編集部
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