住み替えは、住宅の売却と購入が同時期におこなわれるケースが多く、また住宅の売却時と購入時の両方で税金が発生します。
つまり、住み替えは連続的にまとまった額の税金を支払う必要があるため、大きな負担ともなりかねません。
では、自宅の売却時と新居の購入時にかかる税金と、その額を軽減できる特例を解説していきます。
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住み替えにともなう自宅の売却時にかかる税金
住み替えをするには、まず自宅を売却しますが、そのとき4種類の税金が発生する可能性があり、それぞれを売却フェーズごとにみていきます。
まず、売買契約時に課税されるのが印紙税で、契約書や領収書などの作成時に納めなければいけないものです。
印紙税は、印紙税法にある課税物件表にて定められた20種類の文書が対象となり、それ以外のものは課税対象外となります。
ただし、課税対象の文書であっても、契約金額が少ないものや非課税法人による文書などは印紙税が課せられません。
不動産の売買契約時には、売買契約書に収入印紙の貼付によって納付がなされ、その金額は売却額で変わってきます。
次は、住宅ローンを完済した後の抵当権抹消登記の際に発生する登録免許税があります。
抵当権とは、住宅ローンを扱う金融機関が、住宅ローンの返済が滞ったときに、優先的に弁済を受けられる権利のことです。
この抵当権は、住宅ローンを完済しただけでは消失できるものではなく、付いたままでは売却ができないため抹消登記の手続きをしなければいけません。
売却に関して、司法書士や不動産会社へ手続きや仲介を依頼した場合、それぞれのサービスに対して消費税がかかります。
不動産を売却すると所有権の移転を伴うため、所有権移転登記をしなければならず、このとき司法書士に登記を依頼するのが一般的です。
そのサービスに対しての報酬の支払いが発生し、その報酬額の10%にあたる消費税を支払わなければいけません。
また、売却が成功した場合、仲介業者である不動産会社へも成功報酬として仲介手数料を支払います。
その仲介手数料にも消費税が加算され、売却費用のなかでは大きな割合を占めるものとなります。
支払うタイミングは売買契約時に半額、そして引き渡し時に残高となるのが一般的で、不動産会社によって違いがあるケースもあり、確認が必要です。
仲介手数料の上限としては、売買価格が400万円を超える場合で取引額の3%以内+6万円、200万円を超えて400万円以内の場合は4%以内+2万円で、ここに消費税がかかります。
そしてもう1つ、譲渡所得が発生した場合、確定申告時に所得税・住民税・復興特別諸所得税が課税されます。
譲渡所得は売却して得られた収入から、取得費と譲渡時にかかった費用を差し引いた額です。
もちろん、利益とはならない場合もあり、損失が発生すれば上記の各税金は発生しません。
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住み替え時に家を購入する際にかかる税金
住み替えにともない、あらたに家を購入する際にかかる税金を各購入フェーズでみていきましょう。
まず、売買契約時と住宅ローンの契約時では、ともに印紙税が発生し、収入印紙の貼付により納付されます。
売買契約書に貼付する収入印紙の額は、取引額に応じた金額となり、1,000万円から5,000万円以内であれば1万円です。
一方の住宅ローンの契約時にも、契約書に収入印紙の貼付が必要で、1,000万円から5,000万円以内で2万円です。
注意点としては、夫婦でのペアローンや固定金利と変動金利を組み合わせたミックスローンでの契約であれば、契約書が2通必要で、それぞれに印紙代がかかります。
次の購入フェーズは所有権移転登記時で、課税されるのは登録免許税となり、固定資産税評価額に2%をかけた税額です。
ただし、新築物件で固定資産税評価額が決まっていない場合、法務局により認定された課税標準価格をもとにして税額が決まります。
所有権移転後に引き渡しとなりますが、このとき発生するのが不動産取得税で、取得後半年から1年半ほどして各自治体から納税通知書が届きます。
不動産取得税は新築物件以外にも売買による取得、また増改築や贈与であっても課税対象となり、固定資産税評価額の4%の税額です。
ただし、2027年3月31日までに取得した不動産に対しては、特別措置が設けられ税額が軽減されます。
不動産の売却時と同様に、購入時も司法書士への報酬や不動産会社の仲介手数料には消費税10%が加算されます。
しかし、購入する物件が中古物件で、それを個人から購入する場合は、建物に対しての消費税は発生しません。
そして、不動産を贈与されるケースが考えられますが、その場合には税金が発生します。
税法上での贈与とは、無償で不動産などの財産を相手に渡す行為をいい、消費税と違い、個人間での取引でも税金は発生します。
不動産の贈与が課税対象となるのは、原則として評価額が110万円超の場合とされていますが、ほとんどの不動産は110万円を超えるため贈与には税金がかかると考えましょう。
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住み替え時に発生する税額を軽減できる特例
まず、売却の際に利用できる特例として軽減税率の特例があり、所有期間が10年を越える居住用の不動産が対象です。
通常、5年超の土地や建物を売るときは、長期譲渡所得での税率で税額を計算しますが、軽減税率の特例を利用すれば、それよりも税率が下がり税負担が軽減されます。
利用するための要件は5つあり、所有期間が10年を越えるもの以外に、たとえば日本国内にある自分が住んでいる家屋とその敷地であるなどすべてを満たす必要があります。
長期譲渡所得の場合、税率は課税長期譲渡所得金額の15%と復興特別所得税が2.1%、住民税が5%です。
これに対して、軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額が6,000万円以下の場合、10%の税率で計算します。
6,000万円を超える場合は、課税長期譲渡所得金額から、まず6,000万円を引き、その額に15%の税率をかけ600万円を足した額です。
他の売却時に利用できる特例として、3,000万円の特別控除があり、これは譲渡所得から3,000万円を差し引けるもので、所有期間は問われません。
これを利用したときの譲渡所得額は、譲渡収入金額から取得費と譲渡費用を引き、そこから3,000万円を控除して求めます。
これらの譲渡所得税をすぐに支払えない場合、特定居住用財産の買い替え特例が利用できます。
これにより高額な税金の支払いが繰り延べとなりますが、売却物件、購入物件ともに定められた条件を満たさなければいけません。
また、売却で損失となった場合は、給与所得との損益通算や繰越控除などの制度を利用すれば、税額の軽減や免除につながります。
住み替えで新たに住宅を購入したときに利用できる特例として代表的なものが住宅ローン控除です。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を新築、取得した場合、年末の時点での借り入れ残高に対して0.7%を所得税から控除できるもので、最大13年間有効です。
ただし、2024年1月からは、省エネ基準に適合した住宅でなければ、住宅ローン控除の対象とはならないため注意しましょう。
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まとめ
住み替えでの家の売却や購入には、いくつかの税金がかかり大きな負担となってしまいます。
そのため、資金繰りは計画性をもっておこなう必要があり、それにはまずどういった税金があるのかを知っておかなければいけません。
また、税額が軽減される特例もあるため、条件を満たす場合は積極的に利用しましょう。
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シルバシティ スタッフブログ編集部
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